組織づくりとは、従業員がパフォーマンスを最大限発揮できるように仕組みを構築することです。
一人の優秀な社員がいるだけでは、組織づくりはうまくできません。
そこで働く全員が同じ目的を持ち、協力し合いながら成果を出し続ける必要があります。
この記事では組織づくりを目指す経営者のために、基本の5原則や進め方で大切なことを説明します。
属人化の解消や採用コストの削減などに役立つため、積極的に組織づくりに取り組みましょう。
組織づくりが必要な理由
組織づくりは個人の限界を超えて、チームで大きな成果を出し続けるために必要です。
1人のカリスマや数人の優秀な個人に頼る状態から、仕組みで動く組織へと変化させないと、事業の成長は頭打ちになります。
自社を長く成長し続ける企業にするために、組織づくりに投資することが重要です。
1. 属人化の解消
属人化とは、社長やエース社員のような人が一人だけで業務を回している状態のことです。
仕事を切り盛りしている特定の人物が退職したり異動したりすると、組織は立ち行かなくなってしまいます。
組織作りによって優秀な人のノウハウをマニュアルや仕組みとして共有し、権限を移譲することで誰がやっても一定の品質が出るようにすることが大事です。
2. 採用コストの削減
組織づくりによって良い企業文化を育むことで、採用で優秀な人材が集まりやすく、社員のモチベーションが維持できます。
給料が良いだけの会社よりも、働きがいがある・心理的安全性がある・成長できる環境がある会社のほうが、優秀な人材が集まりやすく、退職しにくいです。
3. リスク管理
組織が大きくなると、社長一人の目では行き届かなくなります。
組織図を明確にし、指揮命令系統や責任の所在をはっきりさせないと、不正や重大なミスが見過ごされるリスクが高まります。
健全な成長のためには、組織としての管理体制づくりが不可欠です。
組織作りの5原則
組織作りの5原則は、組織が大きくなっても混乱せずに効率良く成果を出し続けるための基本ルールです。
組織図を作成する際には5原則が守られているかを確認しましょう。
1. 専門化の原則
専門家の原則とは、1人が全ての業務を行うのではなく業務を細分化し、特定の担当者や部署に任せることで、組織全体の効率と生産性を高めるという考え方です。
同じ業務を繰り返すことでスキルが向上し、作業スピードと質が上がるため、適材適所で人材を配置しやすくなります。
専門化を進めすぎると、自分の担当業務しか見えずに部門間の連携が悪くなるリスクがあります。
ジョブローテーションや各部署からメンバーを集めたチーム化などの視野を広げる施策も必要です。
2. 権限責任一致の原則
権限責任一致の原則とは、仕事を任せるときは、仕事に見合った権限と責任をセットで与えなければならないというルールです。
組織メンバーが出すべき成果と、その成果を出すために必要な予算や権限を明確にすることで業務の実効性が向上します。
上司は部下が与えられた権限を使って、責任を果たせたかどうかを評価することで、公平な組織運営ができます。
3. 統制範囲の原則
統制範囲の原則とは、1人の上司が直接管理できる部下の人数には限界があるため、適切な人数に収めなければならないというルールです。
クリエイティブな業務は5〜7人、マニュアル化された業務は10~20人が1人で管理できる目安人数です。
部下が多すぎると、上司の目が届かずミスや不正が見過ごされやすくなり、部下が少なすぎると細かい業務に過干渉してしまいます。
現代ではITツールの進化により、1人が見られる人数は増える傾向にありますが、質の高いコミュニケーションを維持できる限界を見極めることが重要です。
4. 命令統一性の原則
命令統一性の原則とは、一人の部下に対して命令を下す上司は常に一人だけでなければならないという考え方です。
上司が複数人いて異なった指示をすると部下が混乱します。
組織図上は上司が一人でも越権行為や頭越しの指示があれば部下に負担がかかるため、上司同士で方針を統一してから指示を出すなどのルールが必要です。
5. 権限委譲の原則
権限委譲の原則とは、上司が自分の持っている権限の一部を部下に与え、部下自身の判断で仕事をさせることです。
業務遂行責任は部下にゆだねますが、最終責任を負うのは上司です。
権限委譲の際には、部下の能力に合わせて期待値をすり合わせ、トラブルの際には支援やフィードバックを行います。
権限を委譲することで部下は自分で考えるようになり、主体的に行動できるようになります。
組織づくりの方法4ステップ
組織づくりは、仕組みや制度といったハード面と人の意識、企業文化などのソフト面を整備していくことが大事です。
ここでは組織づくりを4ステップで解説します。
1. 企業理念などを定義する
組織のすべての判断基準となる企業理念などを作ります。
理念がないと方向性を示せず、優秀な人を採用してもバラバラの方向に進んでしまいます。
企業理念はミッション・ビジョン・バリューすると伝わりやすいです。
| ミッション | 私たちは何のために存在するのか? |
| ビジョン | 私たちはどこへ向かうのか? |
| バリュー | そのために、どう行動・判断すべきか? |
企業理念を定義するだけでは社員は行動しません。
ワークショップの実施やクレドカードによって日々の業務に理念を落とし込む必要があります。
理念に沿った行動を表彰や評価の対象とすることで、社員の理念に対する主体性を生み出します。
2. 組織の骨組みを作る
現在の事業課題や数年後の目標に適した組織形態を選定します。
主な組織形態は以下の5種類です。
現在の会社の規模や今一番優先したい戦略に合わせて選択・変更しましょう。
| 機能別組織 | ・仕事の内容ごとに分けた組織 ・同じ職種の人が集まるので、ノウハウが蓄積しやすい ・部門間の壁ができやすい |
| 事業部制組織 | ・権限と利益責任を事業部に移譲する分権型組織 ・意思決定が早く、リーダーが育ちやすい ・人事や経理などの機能が各事業部に置かれるため、会社全体ではコスト増になる |
| チーム型組織 | ・特定のプロジェクトを達成するために、さまざまな部署からメンバーを集めて結成される組織 ・異なる専門性を持つ人が集まるため、新しいアイデアが出やすい ・チームが解散するとナレッジが分散し組織に残りにくい |
| カンパニー型組織 | ・各事業部を独立した会社のように扱う組織 ・独立採算/投資権限を持つ ・会社全体のビジョンよりも、カンパニーの利益が優先されやすい |
| マトリックス型組織 | ・機能別と事業部別の2つの所属を掛け合わせた組織 ・専門スキルを維持しつつ、事業プロジェクトにも柔軟に人を配置できる ・上司が2人いるため、指示が矛盾したときに現場が混乱する |
組織図を作成し人材を当てはめていきます。
今のメンバーに組織図を当てはめると、従業員が退職すれば組織が立ち行かなくなってしまいます。
3. 人材を採用し育成する
理想の組織図に必要な人材を採用し、育成します。
採用の際には企業理念に共感する人を見極めます。
理念に合わない人は優秀であっても採用しません。
スキルが高くても、価値観が合わない人は組織を壊す原因になります。
入社後は自社のルールや文化を教えることが大切です。
研修を定期的に行い、企業理念を浸透させましょう。
4. 社内環境を整える
強い組織を作るためには、心理的安全性がある職場にする必要があります。
心理的安全性とは不安なく質問できたり、ミスを隠さずに報告できたりする安心感のことです。
失敗よりもプロセスが評価される人事評価基準を整備し、透明化することで社員との信頼関係が築けます。
月1回などの高頻度で1on1ミーティングやリアルタイムフィードバックを実施し、従業員との対話を増やしましょう。
組織作りで大切なこと
組織づくりで最も大切なことは経営陣と社員の間に信頼関係を築くことです。
企業理念や社内環境が良くても、信頼がなければ組織づくりは形骸化してしまいます。
社員が主体的に動きたくなる環境を整え、時間をかけて組織を強くしていきましょう。
1. 組織の成長ステージに合わせる
組織は社員数によって成長ステージが変化します。
| 社員数 | 組織づくり |
| 〜10人創業期 | ・社長が組織を引っ張っていく ・全社員が何でもやる |
| 10〜30人権限委譲期 | ・社長一人で見切れなくなる ・右腕の育成と簡単なルール作りが必要 |
| 30〜50人機能分化期 | ・派閥ができ、社長の声が届かなくなる ・中間管理職の育成と人事評価制度の運用が必要 |
| 50人〜100人組織化期 | ・企業文化が薄まる ・理念の再浸透と部門間の連携強化が必要 |
自社がどのステージにいるのかを知ることで、成長の過程で必要な対策を打てます。
小規模な組織は売上とスピードを最優先に考え、仕組み化は考えません。
中規模や大規模の組織は人数が多く、ミスや不正が起こりやすくなるため、スピードを少し落としてでも統制・管理が必要になります。
2. 経営陣が言行一致する
立派な企業理念を作っても、社長や役員が守っていなければ社員も守ろうとしません。
社員は、経営理念を見て働き方を決めるのではありません。
社長や上司がどう振る舞っているかを見て、本当のルールを学習するのです。
「挑戦しよう」と言いながら失敗した部下を激しく叱責したり、チームワークと言いながら、特定の人だけをひいきしたりするのは、言葉と行動がずれています。
経営者の言動を一致させることが組織づくりの成功につながります。
3. 完璧を目指さず修正し続ける
組織づくりに完成はありません。
市場や顧客は常に変化し、従業員や会社は成長しているため、新しい課題が生まれます。
制度を作ったから終わりではなく、運用してみて合わなければすぐに変える柔軟性が大切です。
組織は未完成だから、みんなで良くしていくスタンスを共有することで、社員も当事者意識を持ち、不満を改善のアイデアに変えられるでしょう。
組織づくりとは共通の目的を持ったチームを構築すること
組織づくりは、ただの人の集まりを、共通の目的を持ち機能するチームへと進化させ、成果を出し続ける仕組みを作ることです。
単に人を採用したり組織図を書いたりすることだけではありません。
全員が組織のビジョンや目標を知り、モチベーション高く組織のために貢献することが大事です。
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FAQ・よくある質問
中小企業が組織化を成功させるコツは?
組織化を成功させるには、まず特定の人材だけに業務が集中している属人化の状態を解消しましょう。
仕事を切り盛りしている特定の人物が退職したり異動したりすると、組織は立ち行かなくなってしまいます。
組織作りによって優秀な人のノウハウをマニュアルや仕組みとして共有し、権限を移譲することで誰がやっても一定の品質が出るようにすることが大事です。
一人の部下に複数の上司がいる組織を作っても大丈夫?
上司が複数人いて異なった指示をすると部下が混乱します。
組織図上は上司が一人でも越権行為や頭越しの指示があれば部下に負担がかかるため、上司同士で方針を統一してから指示を出すなどのルールが必要です。
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