売上を上げるための具体的な施策をポイント別に解説しています。
売上を上げるには、改善ポイントごとに行動が変わるため、現状確認で何が売上アップの足を引っ張っているかを見極めることが大事です。
自社ではどの部分が弱いのかをデータから把握し、適切な改善を実施すれば売上の向上に繋がります。
今まで様々な売上アップの施策をしても効果がなかったと悩む方でも、この記事から改善の糸口を見つけられるでしょう。
売上を上げるための3ステップ
売上を上げる方法を3ステップで説明します。
- 現状を数値で確認する
- 売上低下の原因を見つける
- 改善計画を立てる
売上を上げるためには現状把握から課題を見つけることが重要です。
売上目標が達成できない理由を知ることで正しく改善ができます。
1. 現状を数値で確認する
以下のような数値を確認することで、現状把握ができます。
- 売上目標に対する進捗状況
- 前月比・前年比売上
- 原価
- 予算・経費
- 成約率・リピート率
- 競合他社の売上
具体的な数値がないと、売上アップの戦略を立てられません。
定期的に漏れなく数値を記録することが重要です。
Excelで管理できますが、財務会計システムを使うと自動化できます。
2. 売上低下の原因を見つける
売上が上がらない理由には、以下のようなものが考えられます。
- 新規顧客の減少
- 客単価の低下
- 商品・サービスの質の低下など
売上低下の原因には自社に問題がある内的要因と、環境の変化などの外的要因があります。
内的要因であれば自社で改善できるため、外的要因よりも対応しやすいです。
売上低迷を脱却するには?売上減少の原因を分析して適切な施策をとるのが大事3. 改善計画を立てる
売上低下の原因と現状の数値をもとに改善計画を立てます。
売上低下の原因を深掘りすると、本当に必要な施策がわかります。
ここでは、新規顧客の減少理由を深掘りしてみました。
新規顧客が少ない
↓原因
顧客のニーズを把握していない
↓原因
ターゲット設定が甘い
↓原因
既存顧客の分析ができていない
深掘りすることで本当に必要な施策がわかります。
既存顧客の分析ができていないなら、アンケートの実施や過去の購入履歴などの整理が施策として考えられるでしょう。
売上アップを目指す際の注意点
売上アップを目指す際に注意したい点は、以下の3つです。
- 商品・サービスの質を向上させる
- コスト削減の施策も検討する
- 業務効率を意識する
売上を増やせても質が悪いものを販売すれば、いずれ顧客は離れてしまいます。
コストが大幅にかかる施策を続けると、売上が上がっても利益は増えない状況に陥るでしょう。
売上だけを重視するのではなく、全体を俯瞰して長期的に続けられるビジネスをすることが重要です。
1. 商品・サービスの質を向上させる
商品・サービスの質が悪いと既存顧客が離れるだけでなく、口コミとなって拡散され新規顧客も獲得できなくなる恐れがあります。
売上を上げる施策にばかり気を取られて、商品・サービスの品質向上の手を抜くと集客できても購入に至らない状況になるでしょう。
また、顧客は商品の質が良ければ満足するのではなく、購買体験にも価値を感じています。
店舗であればスタッフの接客態度や店の清潔さなどの改善が必要です。
オンライン販売であれば、UI(ユーザーインターフェース)の快適さが関わります。
商品・サービスの質が良いかは顧客視点で確認しないと気づきにくいことがあるため、アンケートやヒアリングを実施し定期的にチェックしましょう。
2. コスト削減の施策も検討する
コスト削減は、売上アップよりも効率的に利益を上げられると考えられています。
仮に10万円のコスト削減ができた場合、10万円は粗利と同じです。
粗利率が20%の企業であれば、10万円のコスト削減は50万円の売上に相当します。
コスト削減は無駄を省くことから始めれば比較的簡単に達成しやすいです。
水道光熱費などを安い会社に変更できないか、商品ロスを減らせないかなど、改善できる項目を洗い出してみましょう。
利益を上げるための取り組みを解説|利益を出すには2つしかない構造を知ろう3. 業務効率を意識する
業務効率化もコスト削減の一環です。
業務の無駄を排除することで業務に必要な時間や人数を減らせます。
タスクの最適化や反復作業の自動化を進めることで、従業員が本当にしなければならない業務に取り組めます。
業務効率化を進めることで、従業員のモチベーションがアップし、生産性や品質の向上が期待できます。
売上を上げるために意識すべき5つのポイントと施策
ここでは売上を上げるために意識するポイントと施策を紹介します。
売上を増やすためのポイント | 主な施策 |
新規顧客の獲得 | ・紹介制度 ・口コミ ・ホームページ ・Web広告 |
既存顧客の離脱防止 | ・接客対応の向上 ・リピート客に特典用意 ・会員登録 ・DM |
購入頻度の増加 | ・クーポン ・ポイントカード ・季節に応じた商品ラインナップ |
顧客一人当たりの購入金額の増加 | ・パッケージセル ・アップセル ・クロスセル |
商品価格の見直し | ・セット販売 ・競合他社との差別化 |
売上の計算式は「集客数×成約率×客単価」です。
集客数と成約率を増やすには新規顧客やリピーターを増やしたり、既存顧客の購入頻度を上げたりする必要があります。
客単価アップは顧客一人ひとりの購入金額を増やしたり、商品の値上げをしたりすることで達成されます。
5つのポイントをバランスよく実行していくことが大事です。
集客を増やす施策については以下の記事でも詳しく説明しているので参考にしてください。
集客を増やす方法は?顧客層・リピーターに合わせた集客のコツを解説1. 新規顧客の獲得
見込み顧客を新しく自社の顧客に成長させるためには段階的に興味関心度を引き上げていく必要があります。
- 認知:自社商品・サービスを知ってもらう
- 教育:自社商品・サービスへの興味関心度を引き上げる
- 購入:自社商品・サービスを購入してもらう
それぞれの段階で実施する施策が異なります。
顧客の段階 | 主な集客施策 |
認知 | ・紹介制度 ・口コミ ・ホームページ ・チラシ ・Web広告 ・MEO対策 |
教育 | ・メールマガジン ・LINE公式アカウント ・SNS運用 |
購入 | ・LP ・ECサイト出店 |
まだ自社を認知していない潜在顧客を購入まで導くには時間と労力が必要です。
新規顧客を増やせると集客の母数が大きくなるため、購入頻度や1回の平均購入単価を上げると売上も上がりやすくなります。
2. 既存顧客の離脱防止
新規顧客がたくさん入っても同じ数だけ離脱してしまうと売上は増えません。
既存顧客を離脱させずにリピーターとして関係を構築し続ける必要があります。
顧客が離脱する理由は2点です。
- 自社に良い印象を持たなかったこと
- 自社を忘れていること
例えば飲食店の接客対応が悪ければその店にもう一度行こうと思いません。
ECサイトで購入する際にも購入方法が複雑でわからなければ買うのをやめてしまうでしょう。
良い印象を持ってもらうためには、接客対応やサイトUIの向上が必要です。
リピーターに特典を用意することは、特別感という良い印象を与えられます。
また、自社に悪い印象を持っていなくても、ただ自社を忘れてしまい離脱することが多々あります。
既存顧客に忘れさせない施策を継続的に行うことが大事です。
継続的に接点を持つための代表的な施策を紹介します。
- DM
- メールマガジン
- LINE公式アカウント
顧客と継続的な接点を持つには、顧客の個人情報が必要です。
会員限定の特典を用意して、会員登録してもらい個人情報を得るのが一般的です。
定期的な配信だけでなく、誕生日などのイベントで特別な配信をすると顧客への特別感を演出できます。
リピーターを獲得するには?具体的な施策と成功事例を紹介3. 購入頻度の増加
リピーターの購入頻度を増やすことは、LTV(顧客生涯価値)の上昇につながります。
購入頻度を増加させる施策として一般的なものは、クーポン割引やポイントカードです。
割引を目当てに再来店するのを狙います。
季節に応じて商品ラインナップを変えたり、新商品を定期的に発売することでも興味関心度の高い顧客の購入頻度が増えます。
自社商品・サービスに新しい価値をつけて、利用する時間や場所を広げることも有効です。
購入頻度増加施策 | 事例 |
季節に応じた商品ラインナップ | ・季節ごとに販売される洋服が変わるアパレルショップ |
定期的な新商品販売 | ・新商品が次々と発売されるスターバックスやマクドナルド |
利用する時間帯や場所 | ・昼と夜営業のレストランがモーニングを始める ・レストランがテイクアウトを始める |
最近ではサブスクリプションサービスを導入する企業が増えています。
個別に購入するより金額のお得さを訴求する必要がありますが、毎月自動的に購入してもらえるため購入頻度を増加させられます。
リピーター獲得に有効なマーケティング施策とは?業種別の取組ポイントも紹介4. 顧客一人当たりの購入金額の増加
顧客一人ひとりの購入単価を上げるには、一度に販売する商品数を増やす方法があります。
パッケージセル | ある商品を購入しようとする顧客に関連商品を含めてセット販売する方法 |
アップセル | ある商品を購入しようとする顧客に品質などがより良く高額な商品を販売する方法 |
クロスセル | ある商品を購入しようとする顧客に別の商品も一緒に販売する方法 |
ファーストフード店では、ハンバーガー・ポテト・ジュースのパッケージセルが浸透しています。
Mサイズのセットを購入しようとしたときに「プラス○○円でLサイズに変更できます」とおすすめされるのがアップセルです。
「一緒にデザートもいかがですか」とおすすめされるのはクロスセルです。
どれも1回の購入単価を高めるための施策として効果があります。
5. 商品価格の見直し
売上を上げるには、単純に商品・サービスを値上げするのが簡単です。
しかし、安易な値上げは顧客離れを引き起こし、売上が低下するリスクをはらんでいます。
値上げする場合は、同時に付加価値を付ける必要があります。
高くても購入するメリットを感じられれば、顧客が離れることはありません。
- 安心感:外国産から国産の原料に変更・アレルギー検査・アフターサービス提供
- 高品質:無農薬・オーガニック・品質検査
- 希少性:1日1個しか作れない手作り品
- SDGs:プラスチック不使用・フェアトレード
競合がいると値下げ競争になりがちですが、値下げをすると顧客を増やさなければならず売上を上げる難易度が高まります。
付加価値をつけることで競合との差別化を明確にして、値下げ競争に陥らないことが大切です。
売上を上げるには顧客のニーズを知ることが大事
この記事では、売上を上げるために必要な施策やポイントなどについて説明しました。
売上を増やすことだけを考えると顧客視点が抜けてしまいがちになりますが、顧客が自社のファンで居続けてくれるからこそ売上を上げることができます。
売上を上げる方法はたくさんありますが、顧客のニーズから離れてしまうと長続きしません。
顧客を知ることが売上アップの根底にあります。
ぜひ顧客に選ばれる商品・サービスを提供して売上アップを目指してください。
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自分の小さな事業ではブランディングはできないのかな…」
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