集客の成功事例からは、自社でも参考にできる成功の秘訣を学ぶことができます。
本記事では、集客の成功事例について8個解説するとともに、各社の成功理由と戦略を解説しています。
また、各社の事例から得られる集客の成功ポイントをまとめていますので、ぜひご覧ください。
本記事を最後まで読めば、集客の成功事例から、自社に活用できる実践のノウハウを吸収し、集客を増やす戦略や方法を知ることができます。
集客の成功事例8選
本章では、独自のアイデアと様々な媒体を用いた集客の成功事例を紹介します。
今回紹介するのは、以下の成功事例です。
- Nike
- Dove
- ハイネケン
- マクドナルド
- 無印良品
- 大京警備保障
- サイボウズ
- 志摩スペイン村
成功の理由と各事例から学べる集客戦略も併せて紹介しますので、参考にしてみてください。
Nike:特定のターゲット層に強い訴求力を持つ広告を配信
スポーツ用品を扱う「Nike」は、ターゲット層にピンポイントにフィットしたメッセージ性の強いマス広告を発信したことで、集客率をアップさせました。
Nikeの主な購買層は、移民や有色人種などを含む若者が中心でした。
世間ではマイノリティとされ、他人と異なる自分を強く意識せざるを得ない環境下で生きてきた若者をターゲットにしたのです。
Nikeは、ターゲットの心情や価値観を推し量り、強く刺さるメッセージを投げかけました。
その最も象徴的な戦略の一つに、Nikeのスローガンである「Just Do It」を使ったキャンペーンがあります。
Nikeは、「何かを信じろ。たとえそれですべてが犠牲になるとしても」をスローガンにアメリカンフットボール選手のコリン・キャパニックをCMに起用しました。
コリン・キャパニックは、2016年にアメリカンフットボールリーグでの国歌斉唱の際に「黒人や有色人種への差別がまかり通る国に敬意は払えない」という理由で起立することを拒否した選手です。
この広告は様々な物議を醸しましたが、40億円超の広告効果を生み出しました。
ターゲット層と製品との間に感情的なつながりを築かせることで、大きな成功を収めています。
Nikeから学べる集客の戦略まとめ
Nikeから学べる集客の戦略をまとめます。
- 多くの年代に満遍なくアプローチするのではなく、特定のターゲット層に絞ったマーケティング戦略を行った
- 商品や企業にポジティブで強い感情を抱く広告戦略を考えることで、ブランド力を向上させた
Dove:YouTubeを活用して新たな価値観を提唱
ビューティーケアブランドである「Dove」は、人間が持つ本来の美しさを見つめ、自信を高めることを目的とした動画を発信したことで、集客率をアップさせました。
Doveの成功理由は、顧客のことを徹底的に深掘りして、他の美容企業とは異なる観点でアプローチしたことです。
この取り組みは、顧客の企業に対する好感度を大きくアップさせました。
その具体的なキャンペーンが「Dove Real beauty sketch」です。
本キャンペーンでは、自己の美しさについての自己評価と他者の評価の違いを比較することで、女性たちが自分自身に対して過度に厳しい姿勢を持っていることを浮き彫りにしました。
このキャンペーンは、女性たちが自分自身の美しさを見つけることができるように助け、自己肯定感を高めるメッセージを伝えています。
Doveが行った独自の調査データによると、世界中の女性のうち、「54%が自分自身の美しさについて自己評価が非常に低い」と考えており、人数に換算すると6億7200万人という驚異的な数字です。
また、Unrulyのデータによると、本キャンペーンは累計で374万回以上のシェアを獲得し、史上3番目にシェアされたビデオ広告となったそうです。
視聴者の感情に強く訴えかけるコンテンツを発信して、多くの人の心をつかんだ結果、多くのシェアを獲得しています。
Doveから学べる集客の戦略まとめ
Doveから学べる集客の戦略をまとめます。
- 調査データから顧客の感情を分析して、視聴者の感情に強く訴えかけるコンテンツを発信した
- 画一的な美を追い求める宣伝とは異なり、独自の切り口から視聴者に新しい価値を提供するコンテンツを制作した
- 顧客が気付いていない価値観を提唱したことが共感と話題性を呼び、多くの人にシェアされた
ハイネケン:コロナ禍にバーの支援を行う
ビール会社の「ハイネケン」は、広告施策「シャッターアド」が注目を浴びたことで、集客率を向上させました。
この施策は、世界の各都市で行われたとともに、その施策が広告・マーケティング業界で高く評価され、グランプリを受賞するほどの成果を上げました。
「シャッターアド」は、ロックダウンによって閉店を余儀なくされたバーを支援するために展開されたものです。
通常の屋外広告を取りやめ、その宣伝費を利用して閉まったバーのシャッターに広告を掲載し、その掲載料をバー側に支払うという施策でした。
ただ広告を掲載するだけでなく、シャッターには「今日この広告を見て、明日このバーで楽しもう」といった具体的なコピーが書かれ、再オープン時の集客ツールとしても活用されました。
この施策は世界の5000店以上のバーが参加し、合計750万ユーロ(約10億円)がバーに支払われました。
ハイネケンは、この施策がメディアの注目を浴びることで、通常の屋外広告の4割増しの宣伝価値をもたらしたと言われています。
閉まったバーのシャッターが広告媒体に変わるという斬新な発想で、注目を浴びることとなった事例です。
参考:https://forbesjapan.com/articles/detail/42849
ハイネケンから学べる集客の戦略まとめ
ハイネケンから学べる集客の戦略をまとめます。
- オリジナリティ溢れる施策でメディアの注目を集め、多くの人に知ってもらう機会を得た
- バーの支援を行いながら、自社のマーケティング活動にもつながるWin-Winの施策を行った
- 見た人の共感を呼ぶキャッチコピーが、大勢の人の興味を引くことに成功した
マクドナルド:Twitter(X)を用いたユーザー参加型の投稿
ファストフードチェーン店である「マクドナルド」は、Twitter(X)を使用し、ユーザーが楽しめる工夫を取り入れることで集客力を向上させています。
成功の秘訣は、ユーザーの参加型の投稿や遊び心のある告知をすることで、投稿者の心をつかんでいることです。
ユーザーの参加型の投稿例としては、「究極のガッツリ対決」として、特徴の異なる二つのハンバーガーのどちらを食べたいか投票して競わせています。
本施策では、新商品の発売が開始されたことを、既存商品と比較してユーザーに紹介することで興味を促す目的があるのです。
ここでは、選択肢の一つに新商品のメガマフィンを登場させ、新商品の認知や関心を高めた上で、詳細ページに飛ばすことで購買意欲を高めています。
他にも、キャンペーンや新商品の告知を行う際は、オリジナルの動画や写真を段階的に投稿して、顧客の気持ちを高めるなど様々な工夫がされているのが特徴です。
マクドナルドのTwitterは、純粋なコンテンツとしてもユーザーを楽しませています。
マクドナルドから学べる集客の戦略まとめ
マクドナルドから学べる集客の戦略をまとめます。
- 参加型の投稿をすることで、投稿に反応するユーザーの数を増やし、情報を拡散させた
- キャンパーン告知を事前に知らせ、情報解禁日まで複数回投稿することで注目度を最大化させた
無印良品:Instagramで製品を使ったライフスタイルを提案
成功の秘訣は、無印良品を使った魅力的なライフスタイルを提案する投稿を行っている点です。
具体的には、インフルエンサーを使用したインテリアの提案やスタッフによる服のコーディネート例など、視聴者が実生活ですぐに真似できる投稿が多くあります。
視聴者に無印良品を利用したライフスタイルをリアルに想像してもらうことで、購買意欲を高めているのです。
無印良品から学べる集客の戦略まとめ
無印良品から学べる集客の戦略をまとめます。
- 商品を活用した情報を発信することで、顧客の購買意欲を促した
- 製品の活用例を動画や写真で視覚的に発信することで、購買後の効果を実感してもらうことができた
- インフルエンサーとコラボすることで、より多くの人に情報が拡散された
大京警備保障:TikTokの親しみやすい投稿で大注目
警備会社である「大京警備保障株式会社」は、TikTokを活用したマーケティング施策によって驚異的な成功を収めています。
大京警備保障株式会社は、若年層の警備業界への理解が少ないことを課題に感じていました。
そこで、TikTokが若年層に人気であることに目を付けたのです。
大京警備保障株式会社は、若年層に業界や自社を知ってもらうために、一見して警備会社と関連が少ないTikTokをあえて使い、戦略的な投稿を行いました。
大京警備保障株式会社のTikTokアカウントでは、警備業務の裏側や日常のエピソードなどをユニークなアプローチで紹介しています。
また、TikTokで人気を集めた動画をYouTubeにも転載し、より多くの人々にアクセスしてもらうことを可能にしました。
視聴者は、警備業界についての理解を深めると同時に、企業に興味を抱かせることに成功しています。
大京警備保障から学べる集客の戦略まとめ
大京警備保障から学べる集客の戦略をまとめます。
- TikTokを利用して、ユニークな投稿を行い、若年層へのアプローチを行った
- 親しみやすい投稿をして、視聴者の共感を呼んだ
- TikTokとYouTubeといった複数の媒体を使うことで、視聴者がコンテンツにより多くの時間を費やして、企業への興味を引き起こすようにした
サイボウズ:自社メディアで独自性のあるコンテンツを配信
ソフトウェア開発企業の「サイボウズ」では、自社オウンドメディア「サイボウズ式」の運用を成功させ、集客率を上げています。
サイボウズ式の成功の理由は、他社にはない独自のコンテンツ企画を行っていることです。
製品PRが目的の企画や、他メディアでも読めそうな企画は採用されません。
代わりに、チームワークの向上や新しい働き方に関する実例やコラムを提供しています。
これにより、読者にとって有益な情報を提供し、サイボウズ式の独自性を高めています。
サイボウズ式は、ソーシャルメディアを積極的に活用してコンテンツを広く拡散している他、広告や記事提供など他のネット媒体への活動も行っています。
サイボウズから学べる集客の戦略まとめ
サイボウズから学べる集客の戦略をまとめます。
- ユーザーの役に立つ情報を届けるとともに他メディアには無い独自コンテンツを追究した
- オウンドメディア記事はSNS上でも発信して、より幅広いリーチを狙った
志摩スペイン村:VTuberとのコラボで新規顧客を獲得
近畿日本鉄道が運営するテーマパークの「志摩スペイン村」は、異業種とのコラボを行うことにより、集客率を1.9倍に成長させました。
成功の秘訣は、全く異なる異業種とのコラボを行うことにより、テーマパークの存在を知らなかった新規顧客の獲得に成功したことです。
具体的には、期間限定で3Dキャラクターである「バーチャルYouTuber(VTuber)」とのコラボイベントを行いました。
志摩スペイン村は、「テーマパークの世界観をありのままに楽しんでもらうこと」をコンセプトに、パネルの展示や、VTuberの副音声付きの劇場アトラクションを行ったのです。
結果、2ヶ月間行われたコラボの入園者数は合計23万6000人で、前年の12万2000人を大きく上回る集客に成功しました。
参考:https://www.businessinsider.jp/post-268602
志摩スペイン村から学べる集客の戦略まとめ
志摩スペイン村から学べる集客の戦略をまとめます。
- 異業種とコラボすることで、テーマパークの存在を知らなかった層の顧客の取り込みに成功した
- コラボの話題性により、SNSの拡散やメディアからの取材を獲得して、さらに大きな集客効果を上げた
集客の成功事例から学ぶ成功のポイント
集客の成功事例から学べる成功のポイントは、ターゲット層を選定して、その層に自社の独自性や意外性をアピールする訴求方法を考えることです。
ターゲット層の嗜好や価値観、トレンドなどを調査・把握して、その層にどのようにしたら興味を持ってもらえるか、考えながら戦略的なマーケティング活動を行っていきましょう。
例えば、異業種とのコラボやユニークな投稿をしたり、製品や専門知識を活かした独自のコンテンツ作りをしたりできます。
自社にしか提供できない価値を訴求して、顧客の心を掴むような施策を考えてみてください。
集客の成功事例を自社のマーケティングに活かそう
今回は、集客の成功事例を8つ紹介し、各事例の具体的な施策や参考にできるマーケティング戦略について紹介しました。
様々な情報を得る手段がある中で、顧客の目に留まり、利用したいと思ってもらうためには、ターゲット層の特性を理解して、独自性や意外性のあるアピール方法を考えましょう。
今回ご紹介した集客の成功事例や各企業の戦略を参考にしていただき、企業の効果的なマーケティング活動にお役立てできれば幸いです。
「SNSでどうやったら集客できるのかもっと具体的に知りたい…」
「インスタやLINEで面白いキャンペーンをやりたいけどアイデアが浮かばないなぁ…」
こんなふうに感じていませんか?
「競合に負けないためにSNSをやらなくちゃ」
とネットや書籍でSNSについて勉強しても、学んだ通りに実践するのはとても難しいもの。
成功している経営者から直接やり方を教わる機会なんてそうそうありません。
しかし、今なら成功している経営者が実践する「SNS集客の秘訣」を経営者本人から直接聞くことができます!
それが「0秒レモンサワー『ときわ亭』マーケティング戦略の秘訣」
わずか3年間で80店舗の新規開店に成功した飲食店チェーン「ときわ亭」を経営する
GOSSO株式会社代表の藤田氏がみずから解説してくれている50分間の動画です。
- WebやSNSを使った集客のコツ
- 拡散が止まらないキャンペーンの考え方
- 競合に差をつけるコンセプトの作り方
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#集客成功事例