収益を上げるための5つの施策とは?企業の取り組み事例から学べる収益向上方法を説明

収益を上げるための5つの施策とは?企業の取り組み事例から学べる収益向上方法を説明

収益を上げることは企業がビジネスを拡大するうえで重要です。

収益を上げるには、競合他社との差別化や生産性の向上、営業力の強化などに取り組む必要があります。

収益向上のアイデアが浮かばない方は、ロジックツリーを使うと自社に合った施策を検討しやすいでしょう。

実際に収益を上げるための施策を実施し、売上アップに繋がった企業の取り組み事例も紹介していますので、ぜひアイデア出しの参考にしてください。

収益を上げる重要性

現在の課題の過去3年間の推移|一般社団法人日本能率協会『日本企業の経営課題2022』より引用
一般社団法人日本能率協会『日本企業の経営課題2022』より引用

日本能率協会の調査によると、企業の課題として「収益性向上」が過去3年間トップで、40%以上の企業が収益性に課題を感じています。

収益性が低いと、長期的な経営ができません。

従業員の働きに応じた給料アップや事業の投資などが難しくなるため、経営が先細りするでしょう。

安定した経営を続け、ビジネスを成長させていくには収益を上げていく必要があります。

収益を上げる施策5ポイント

収益を上げる主な施策を5つ紹介します。

  1. 競合他社との差別化
  2. 生産性の向上と業務効率化
  3. 営業力の強化
  4. 収益性の高い商品・サービスの開発
  5. インバウンドマーケティングの実施

1. 競合他社との差別化

収益を上げるには、市場での競争優位性を高めなければなりません。

そのためには競合他社と差別化し、自社独自の魅力を強めてブランディングを構築することが必要です。

差別化が成功すると価格が高めでも、他社からは得られない価値を求めて顧客はお金を支払います。

価格競争に巻き込まれずに済むため、不要な値下げをすることなく収益を上げられます。

2. 生産性の向上と業務効率化

限られた人員で収益を上げるには、生産性の向上と業務効率化が必須です。

生産性向上のためには重要度の低い単純作業やルーティンワークを改善することが大事です。

無駄な作業をシステム化したりアウトソーシングに任せたりすることで、従業員の時間を有効に使えます。

3. 営業力の強化

営業力を強化するには、ボトルネックを特定し改善することが重要です。

営業のどの段階で成績が落ちるのかを数値で確認することで、課題を把握できます。

営業力を強化するための効率化も視野に入れましょう。

消費者は商品・サービスの購入前に、インターネットやSNSから比較検討をしていることが多いです。

セールス前にメールマガジンやLINE公式アカウントなどで情報を発信し、見込み顧客の購入意欲を高めることで営業の成約率が上がります。

4. 収益性の高い商品・サービスの開発

商品・サービスを販売しても、収益性が低ければ数を売らないと収益向上に繋がりません。

収益性の高い商品・サービスは高単価になることが多いため、顧客に提供する価値も価格に見合ったものにする必要があります。

提供価値が競合と似ているものでは価格競争に陥りやすくなるため、バリュープロポジションをとることが重要です。

バリュープロポジションとは、顧客が望む価値の中で競合にはなく自社にある価値のことです。

バリュープロポジションがある商品・サービスは他にはない唯一のものとして顧客から選ばれるため、収益性の高い商品・サービスとなるでしょう。

バリュープロポジションは3C分析で導き出せます。

「市場・顧客(Customer)」と「自社(Company)」の2つの円だけが重なる部分が、顧客ニーズと自社の強みが合致する部分です。

市場環境を見極めて、バリュープロポジションのある収益性の高い商品・サービスを開発することが重要です。

5. インバウンドマーケティングの実施

インバウンドマーケティングとは、顧客が興味を持つコンテンツを発信し商品・サービスの購入に繋げるマーケティング手法です。

ホームページやSNS、メールマガジンなどでの発信から見込み顧客に自社商品・サービスを知ってもらうため、セールス感が薄れます。

顧客ニーズの高い有益な情報を提供し続けることで、興味関心を持つ見込み顧客との信頼関係を構築できます。

収益を上げる方法を検討する際に役立つ3種類のロジックツリー

ロジックツリーとは、1つのテーマを論理的に分解し問題解決を図るフレームワークです。

木が枝分かれするように項目を分解していくため、ロジックツリーと名づけられました。

収益を上げるための最適な方法を検討する際に、3種類のロジックツリーが役立ちます。

  1. Whyツリー
  2. Howツリー
  3. Whatツリー

ロジックツリーを活用すると導き出した方法の優先順位を付けやすく、すべきことが可視化されるため全員で同じ認識を持てるようになります。

1. Whyツリー(なぜ)

Whyツリーは問題に対して「なぜ」と原因を掘り下げていき、根本的な原因を探るロジックツリーです。

原因追究ツリーとも言われています。

「収益が上がらない」という課題の原因は1つだけではないので、それぞれの原因を分解していくことでアクションに結びつく原因にたどり着きます。

2. Howツリー(どのように)

Howツリーは問題解決ツリーとも言います。

ある課題に対してどのような解決方法があるかを考えるロジックツリーです。

「収益を上げる」にはどんな解決方法があるかを考え、解決方法を実施するにはどうすればいいかを考えるというように、掘り下げていくほど具体的なアクションが出てきます。

その後、アクションの優先順位を決めましょう。

3. Whatツリー(何)

Whatツリーは要素分解ツリーで、あるテーマの要素を分解して全体像を網羅的に把握するためのロジックツリーです。

「収益」の構成要素を分解することで、問題点がどこにあるのかを客観的に見つけられます。

課題がまだわかっていないときにWhatツリーを使うと、課題の特定がしやすくなります。

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企業の収益を上げる取り組み事例3選

実際に収益向上の取り組みをした企業の事例を紹介します。

  1. 株式会社希望荘
  2. 株式会社三島フレンチ
  3. 株式会社MAHAE

コンセプトを活かしつつ業務効率化や生産性向上に取り組んでいる企業が多いです。

自社での取り組みのヒントにしてください。

1. 株式会社希望荘

株式会社希望荘|企業の収益を上げる取り組み事例
https://www.kibousoh.or.jp

株式会社希望荘は三重県湯の山温泉の宿泊施設「希望荘」を運営しています。

希望荘が実施した取り組みは3点です。

  • 顧客管理システムの導入
  • 新しい食事メニューの開発
  • 従業員のマルチタスク化

これらの取り組みにより、業務効率化による生産性の向上と顧客満足度の向上を達成し、リピーターが増え収益アップに繋がりました。

顧客管理システムの導入

古くからの温泉旅館らしく、以前は宿泊客の情報を手書き台帳で管理していました。

手書き台帳ではリピーター客の好みや食物アレルギーの有無などを簡単に探し出すことができません。

リピーターとして宿泊する顧客に何度も同じことを確認しなければならず、顧客満足度が下がる原因になりました。

顧客管理システムを導入し顧客情報をデータ化することで、予約時に顧客情報を確認できます。

従業員同士の情報共有も効率的に行えます。

業務効率化により、今まで以上に丁寧なサービスができるようになりました。

顧客は自分を覚えてもらえていることで特別感を感じ「また宿泊したい」と思うため、リピーターを生み出しやすくなります。

新しい食事メニューの開発

希望荘には温泉浴場のほかに、ラドン熱気浴やリフレクソロジーの施設もあります。

湯の山温泉を楽しみに来館する顧客が多いため、療養効果を高める利用法を紹介しています。

加えて、希望荘では健康に良い食事メニューを考案しました。

寝かせ玄米といわれる発酵食品を使ったメニューは女性に人気で、女性宿泊客のリピーターが増加しています。

従業員のマルチタスク化

希望荘では各部署で忙しい時間が異なるため、部署同士で助け合うことを推進しています。

フロントスタッフが配膳業務を手伝ったり、送迎バスドライバーが布団敷きを手伝ったりなど、部署を横断して助け合うことで他部署の状況がわかるようになります。

人員不足が解消して生産性の向上に繋がるとともに、宿泊客を待たせることが減少するため顧客満足度も向上する取り組みです。

出典:湯の山温泉希望荘

2. 株式会社三島フレンチ

株式会社三島フレンチ|企業の収益を上げる取り組み事例
https://www.mishima-french.com

株式会社三島フレンチは「ハートフルダイニング おんふらんす」というフレンチレストランを運営しています。

三島フレンチは路面型店舗からホテル内レストランに移転したときに「レストランコンセプトの変更」と「レジシステムの導入」を実施し、売上が約2.7倍に増加しました。

レストランコンセプトの変更

「ハートフルダイニング おんふらんす」は、移転後に地元の食材を使ったメニューを増やしコンセプトを地産地消型レストランに変えました。

朝採れの箱根西麓三島野菜を新鮮なうちにランチとして提供し、富士山からの伏流水を使ってコンソメスープを作っています。

地産地消の取り組みが三島市や観光協会にも取り上げられたおかげで、グルメ好きや品質にこだわる顧客が増え客単価がアップしました。

レジシステムの導入

移転前は1品ずつレジに金額を打ち込んで合計金額を出していたため、間違って入力してしまい顧客を待たせてしまうことがありました。

美味しい食事をしても最後に待たせてしまうと顧客満足度が下がります。

レジシステムを導入したことでレジ打ちを速く正確にできるようになったため、会計に割かれるスタッフが減りました。

その分接客サービスを丁寧にできるため、顧客満足度向上に役立っています。

出典:ハートフルダイニング おんふらんす

3. 株式会社MAHAE

株式会社MAHAE|企業の収益を上げる取り組み事例
https://www.mahae.info

株式会社MAHAE(マフェ)は、大阪で3店舗の美容室を経営しています。

子育て世帯の多い店舗にはキッズルームを設置し、保育士資格を持つ従業員を雇用しました。

従業員の一時利用も認めたことで、産休や育休から復帰しやすく従業員の継続雇用に繋がっています。

保育士による従業員の保育指導などを実施し、スタッフ全員で顧客の子どもに対応できる取り組みを行ったおかげで、子連れ客が増加し店舗収益の上昇に寄与しています。

出典:美容室mahae

アイデア次第で今よりも収益を上げることは可能

この記事では、収益を上げる施策のポイントと役に立つフレームワークなどを解説しました。

収益を上げることは企業にとって最重要課題です。

収益が低いとビジネスが成長していきません。

今回紹介した収益を上げるポイントや分析方法などを参考に、自社に適した収益アップの方法を実施しましょう。

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