コラム 
X集客は低コストで始められ、多くの企業がアカウントを運用しています。
Xは拡散力が高くリアルタイム性のあるSNSのため、効率よく集客が可能です。
しかし、ただ投稿さえすればフォロワーが増えるのではなく、炎上やアカウント凍結リスクを回避しつつ、正しく運用することが求められます。
この記事では、Xからの集客を検討している経営者のために、X集客のメリットや注意点、成功させるポイント、企業の成功事例を解説します。
Xで集客するメリット
X（旧Twitter）は、コストを抑えつつスピーディな情報拡散とユーザーとの直接的な関係構築ができるため、集客に役立つSNSです。
Xの特性や強みを理解し、他社と差別化した集客施策を設計していきましょう。
SNS集客のメリットとデメリット｜コツを理解して効率的なファン化を
1. 低コストで始められる
Xはアカウント作成や通常投稿は基本無料で、初期投資がほぼ不要です。
広告利用も小額から可能なため、テストマーケティングや広告効果を確認しながら徐々に投資を増やす運用が可能です。
個人や中小企業でも気軽に始められ、コストパフォーマンスが高い集客チャネルとして活用できます。
2. 発信がリアルタイムに届きやすい
Xは投稿した情報がリアルタイムで多くのユーザーに届きやすく、新商品やイベントなどを今届けたいときに有効です。
Xは投稿数の急増や話題の多様性などをアルゴリズムで評価し、リアルタイムでトレンドランキングを更新しているため、現時点で注目されている内容が瞬時に広まりやすくなっています。
顧客からの反応や質問にもタイムリーに対応でき、顧客満足度や信頼を築くサイクルが早く回ります。
3. 拡散力が高い
Xではリポスト（旧リツイート）やいいねにより、1つの投稿が短時間で多くの人に拡散されやすいです。
投稿へのいいねやコメント、リポストの反応がフォロワーのタイムラインに公開されるため、フォロワーのフォロワーにも投稿や反応を見てもらいやすい仕組みです。
多くのユーザーが同じハッシュタグや話題に参加するとトレンド入りし、さらに多くのユーザーに露出して拡散が加速します。
ハッシュタグや話題性をうまく活用すれば、想定以上のユーザー層に認知が広がります。
4. ユーザーの年齢層が幅広い
Xの国内月間アクティブユーザー数は6,800万人（2025年5月現在）で、日本はアメリカに次いで大きな市場です。
最もユーザー数の多い年代は20代ですが、Xは10代～50代まで幅広い年齢層が利用し、男女比も比較的バランスが取れているため、ターゲットを限定せずさまざまな層にリーチできます。
趣味や興味ごとのコミュニティも強く、特定層へのアプローチも可能です。
参考：Gaiax『2025年9月版！性別・年齢別 SNSユーザー数（X、Instagram、TikTokなど13媒体）』
5. 双方向のコミュニケーションが取りやすい
フォロワーに対して定期的・継続的な情報発信がしやすく、コメントやDMなどで双方向のコミュニケーションが取れます。
匿名やニックネームで気軽に発信・交流できることから、抵抗なくリプライやDMを送信するユーザーが多く、企業はサービス改善や需要分析に役立てやすいです。
X内にテーマ別のコミュニティがあり、特定の関心ごとに深く交流できる場を作れます。
管理者によって秩序が保たれ、活発な双方向コミュニケーションが行われやすいです。
X集客で注意すべきポイント
Xを運用する際には禁止事項を守らなければなりません。
とくに炎上やアカウント凍結はこれまで培ってきたユーザーとの信頼関係が崩れてしまうため、ネットリテラシーの教育や複数人でのチェックを徹底しましょう。
1. スパム的な行為
スパム的な行為とは、ユーザー体験を損なう大量の無関係もしくは重複コンテンツの投稿や、悪意を持ってプラットフォームを操作しようとする行為を指します。
- 短時間に大量のフォローやアンフォローを繰り返す行為
- 同じ内容やリンクを含む連続投稿
- リプライやリポストの過剰連投や機械的な大量送信
- 攻撃的、差別的、不快な内容の投稿や返信
- 偽アカウントや自動化ツール（ボット）による不正な操作
- 信頼性の低いURLを含む投稿、詐欺や迷惑行為に関連する内容
- アカウントを使ってのプラットフォームの悪意ある操作や操作支援
スパム扱いされると投稿の表示が制限されるなど、集客や情報発信に大きな影響が出ます。
定期的かつ誠実な交流でフォロワーと信頼関係を築くことが重要です。
2. 炎上リスク
一度炎上すると、ユーザーからの信頼をなくし、ブランドイメージが低下します。
顧客が離れてしまうため、集客活動が停止してしまいます。
- 不適切な発言や配慮のない表現
- 個人情報や機密情報漏洩
- 社内アカウントでプライベートな投稿
- ユーザーからの不満や批判に対する対応の誤りや遅れ
- 社会的にタイミングが悪い投稿
- 企業としての対応や発言の信頼性欠如
投稿前には複数人で内容をチェックし、ミス防止策をとりましょう。
3. アカウント凍結・ペナルティ
Xの利用規約違反は、アカウントの一時制限や永久凍結の対象です。
凍結は正常な利用環境を守るためのX社による措置であり、ルール遵守が求められます。
身に覚えのないペナルティを受けた場合は、異議申し立てを行うことで解除される場合があります。
Xでの集客を成功させるコツ
Xでの集客を成功させるためのコツを説明します。
Xの特性を踏まえて日々自社の投稿を分析することで、最新のアルゴリズムやユーザー動向に適応しやすくなり、拡散力を最大限活かした施策が打てるようになります。
1. ターゲットを明確に設定する
ターゲットに響くコンテンツ企画や発信を行うため、年齢・性別・興味関心などのターゲット属性を明確にする必要があります。
ターゲットがX上で何を求め、どのような投稿（悩み・質問・趣味・最新情報など）を見ているかを分析しましょう。
投稿のアンケート機能やDMで直接ヒアリングする手法も有効です。
明確になったターゲット像に合わせ、プロフィール文や固定ポストなどを最適化し、ターゲットが共感するトーンや話題・課題解決情報を重点的に発信することが大切です。
ターゲティングとは？正しい市場を選定しマーケティングの費用対効果を高めよう
2. 継続的に投稿する
1日1〜3回を目安に定期的に投稿し、アカウントの存在感を保ちましょう。
Xのアルゴリズムでは継続して投稿するアカウントを優遇し、タイムラインやおすすめ欄に多く表示されやすいです。
また、継続的な投稿によってフォロワーの記憶に残り、ブランドやアカウントの存在感を高められます。
投稿の間が空きすぎると認知されにくくなり、ユーザーの興味関心も薄れてしまいます。
3. 画像や動画を投稿する
テキストだけでなく画像や動画を活用すると、投稿がタイムラインで目立ち、ユーザーの注意を引きやすいです。
商品の使い方やイベントの様子、体験談などを画像・動画でシンプルに伝えることで、長文説明よりも理解が早まります。
ユーザーからの反応も高くなる傾向にあるので、拡散されやすいのも利点です。
4. フォロワーの質を重視する
キャンペーンでフォロワー数だけ増やしても購買意欲の低い層が多いとエンゲージメントが減少し、集客効果が続きません。
フォロワーが少なくても、自社サービスやテーマに関心のある見込み顧客で構成されていれば、商品購入や投稿の拡散、ブランディングにつながります。
ターゲット層に刺さる情報・交流を重視しましょう。
5. 運用目的と成果指標を明確にする
「とりあえず知名度拡大」など曖昧な目的での施策は目標達成がしづらく、継続的な運用が困難になることが多いです。
KGI（売上・認知度アップなど）とKPI（フォロワー増加率・エンゲージメント率など）を定量的に設計することで、効果測定が可能になります。
達成度や課題が明確になり、今後の改善・戦略変更がしやすくなります。
X集客の主な成功事例
X集客に成功した企業の事例を紹介します。
実践的なノウハウや業種ごとの工夫を参考にすることで、自社のターゲットや戦略にあった効果的な施策を計画しやすくなります。
1. シャトレーゼ
シャトレーゼはX限定でのプレゼント企画やオリジナルハッシュタグを活用し、日常的にUGC（ユーザー生成コンテンツ）が生まれるきっかけをつくっています。
投稿されたUGCを公式アカウントが積極的にリポストすることで、リポストを見たユーザーがさらなるUGCを生み出すことにつながります。
日々のリポストや返信で公式アカウントを身近に感じさせる施策を徹底することで、X運用開始から口コミ数は1年で約8倍に増加しました。
2. ローソン
ローソンは高頻度でフォロー＆リポスト参加型キャンペーンを実施しています。
フォローとリポストだけで参加できるため、ユーザーの参加ハードルが極めて低く、投稿が効果的に拡散され、フォロワー数やリアル来店の増加につながります。
「#ローソンマチカフェ10周年」というハッシュタグを使ったキャンペーンでは、6時間で約11万件が投稿され、ユーザーによる拡散に成功しました。
3. 日東紅茶
日東紅茶は人気ゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」とのコラボ商品の告知をX広告で行い、約4,500件のリポストと約6,700件のいいねを獲得しました。
公式ハッシュタグ（#日東紅茶 #刀剣乱舞）や商品画像を使い、刀剣乱舞ファンの属性であるゲームが好きな若年層の女性にもリーチしています。
Xは20代のユーザーが多いため、若年層へのブランド認知度アップに成功した事例です。
4. ジョンソンヴィル・ジャパン
ソーセージブランドのジョンソンヴィル・ジャパンは、人気料理系インフルエンサーであるリロ氏を起用した動画や、タレントが出演している動画で注目を集めました。
宣伝色を抑えたオーガニックな画像や動画を投稿し、食事シーンに合わせた具体的な使い方提案や生活に溶け込むイメージの共有で、ユーザーに自分ごと化してもらうように図っています。
ユーザーがソーセージを料理した投稿などのUGCをリポストし拡散することで、口コミが増加しファン化も進んでいます。
Xの拡散性を活用して集客を成功させよう
Xにはリポストやハッシュタグがあり、ユーザーは興味を持った投稿を即座にシェアできるため、1つの情報が短期間で多くの人々の目に触れます。
拡散の連鎖によって認知度やエンゲージメントが高まり、フォロワー増加から実店舗への来店にも直結する成果が得られます。
リアルタイムで拡散されるXの特性をうまく活かすことで、集客効率は飛躍的に向上するでしょう。
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