単価アップの方法とは?客単価を上げて効率よく売上を伸ばす具体的な方法を解説

単価アップの方法とは?客単価を上げて効率よく売上を伸ばす具体的な方法を解説

客単価アップの利点は新規顧客獲得よりも効率が良く、収益を確保しやすいことです。

客単価を上げるにはアップセルやクロスセル、まとめ買いなどの方法があります。

商品・サービスの品質を上げたうえで価格設定をすれば、単価アップとともに競合との差別化も叶うでしょう。

この記事では、売上を安定させたい方のために、客単価が下がる理由や客単価アップの具体的な方法、成功事例を紹介しているのでぜひ参考にしてください。

客単価とは

売上=客単価×客数

客単価とは、顧客1人が1回の購買で支払う平均金額のことです。

売上高は「客単価×客数」で算出するため、売上を増やすには客数を増やすか客単価を上げる必要があります。

客単価を分析することで商品価格の適正さや商品の魅力、サービスの質などの課題を把握し、具体的な改善策を立てやすくなります。

客単価は経営方針の見直しやブランディングにも活用できる重要な指標です。

時間帯や季節による変動を分析することで、効果的な経営戦略を立てられます。

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客単価が下がってしまう4つの理由

客単価が下がると売上が減少してしまうため、客単価減少の要因をあらかじめ理解することが大切です。

適切な対策を講じることで、安定した売上と利益を確保できます。

客単価アップは企業の収益性と持続可能なビジネスを維持するのに重要な要素のため、適切な価格戦略を実施しましょう、

1. 無計画な値下げ

値下げを繰り返すことで、顧客が商品を購入する際に基準とする価格が低くなってしまいます。

一度値下げした価格が顧客の中で適正価格として定着すると通常価格での販売が難しくなり、客単価が下がってしまいます。

また、値下げは競合他社との価格競争を引き起こす可能性が高いです。

他社も追随して値下げを始めると、利益率が下がるだけでなく販売数量も増えにくくなるでしょう。

2. 購入数の減少

顧客が1回の買い物で購入する商品数が減少すると、必然的に1回あたりの支払金額も減少します。

購入数の減少は顧客の購買意欲の低下や経済的な制約を反映していることが多く、顧客は必要最小限の商品しか購入しません。

量的なディスカウントやセール特典を受ける機会が減るため、1個あたりの購入単価が上がっても客単価は下がってしまうのです。

3. 商品・サービスの品質低下

顧客は品質の低い商品やサービスに対して満足度を感じられないため、ブランドや店舗を信頼できず、購買意欲が低下します。

低価格を売りにしている商品で、他社と比べて質が低いことは大きな問題にはなりにくいですが、「価格に対して質が低い」と感じられてしまうと、顧客の満足度を大きく下げてしまいます。

商品・サービスに対してネガティブな評判が広まると、新規顧客やリピーターの獲得が困難になります。

品質低下を感じた顧客は、その商品だけでなく同じブランドの他の商品やサービスを信頼しなくなり、クロスセルやアップセルの機会も失ってしまうでしょう。

4. 市場環境の変化

景気が悪化すると顧客は買い物でお金を使わなくなるため、安い商品を選択したり購入数を減らしたりする傾向が強くなります。

原材料価格の高騰や為替変動により、商品価格の見直しをしなければならない場合でも、高価格になったことで顧客の購買意欲が低下する可能性が高いです。

新規競合の参入による市場競争の激化は、価格競争を引き起こします。

低価格でサービスを提供する競合店舗の出現により、自社の店舗も価格を下げざるを得なくなります。

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客単価アップを目指すメリット3つ

ここでは客単価アップを目指すメリットを3種類説明します。

客単価アップのメリットを理解することで、経営者やマーケティング担当者は具体的な戦略立案や施策実行に取り組めるため、企業全体の成長と収益性の向上につながります。

1. 新規顧客の獲得より効率が良い

新規顧客獲得には広告費やプロモーション費用などのマーケティングコストが必要となりますが、既存顧客の客単価向上には追加コストがあまりかかりません。

5:1の法則によると、既存顧客への販売コストは新規顧客の5分の1で済むといわれています。

リピーター獲得のコストが新規獲得の5分の1である説明

既存顧客は商品やサービスについてすでに知っているため、アップセルやクロスセルなどの追加提案を受け入れやすいです。

2. 同じ顧客数でも収益を確保しやすい

客単価がアップすると顧客数が一定でも売上全体が増加します。

月間200人の顧客がいる店舗で客単価を1,000円上げるだけで、月商を20万円増加させることが可能です。

客単価の向上は即効性が高く、わずかな単価アップでも大きな売上インパクトが期待できます。

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3. 経営が安定する

客単価は提供する商品やサービスの質の高さを示す指標となり、ブランド価値の向上につながります。

顧客が高い金額を支払っても購入する状況は、商品・サービスに十分な価値があることを示しています。

価格競争から脱却して付加価値の高い商品展開ができるため、市場での競争力が高まり、長期的な経営の安定性の確保が可能です。

客単価アップの方法7種類

主な客単価アップの方法を7種類紹介します。

正しく顧客の購入金額を上げるには、顧客ニーズに合わせた提案力や商品・サービスの付加価値の向上が必要です。

1. 商品単価の見直し

商品単価を適切に設定するのは、提供する価値に見合った対価を得るために必要なことです。

商品やサービスの品質が高いにもかかわらず価格が低すぎる場合、本来得られるはずの利益を逃しているだけでなく商品の価値も正しく伝わっていません。

商品単価の見直しは企業の収益構造を改善し、質の高いサービスを提供できるようになるため、顧客満足度が向上し長期的な客単価の上昇につながります。

2. 松竹梅の価格設定

松竹梅の価格設定は、人は3つの選択肢がある場合、中間の価格帯「竹」を選ぶ傾向が強いという心理的特性を活用した価格設定方法です。

3つの選択肢を提示することで、顧客の判断基準が「買うか買わないか」から「どの商品を選ぶか」に変化します。

最も安価な「梅」があることで価格重視の顧客も逃さず、高価格の「松」があることで中価格の「竹」が比較的手頃に感じられます。

3. クロスセル

クロスセルは顧客の購入意欲が高まっているタイミングで関連商品を提案することで、追加購入を促進する手法です。

たとえば、スーツを購入する顧客にネクタイやシャツを提案することで、1回の購入金額を増やせます。

メイン商品と関連商品を組み合わせることで、顧客のニーズを満たすための総合的な解決策を提供するため、顧客満足度が高まり客単価の向上につながります。

4. アップセル

アップセルは顧客が購入を決めた商品よりも、より高価格で付加価値の高い商品を提案することで、購入単価を引き上げる手法です。

たとえば、基本モデルを検討している顧客に上位モデルの優れた機能や特徴を説明することで、高額な商品の購入を促します。

高機能な商品を提案することで顧客は自身のニーズに気付けるため、満足度の高い購買決定を行います。

5. まとめ買い

まとめ買いは1回の購入で複数個の商品を販売できるため、効率的に売上アップを目指せます。

顧客にとっても、まとめ買いすることで単価が安くなります。

「3個セットで10%オフ」や「3,000円以上で送料無料」といった特典を提供することで、顧客は割安感をもって購入を決断しやすくなるでしょう。

顧客の購買意欲が高まっているタイミングでまとめ買いを提案することで、追加購入を促しやすくなります。

6. 多様な決済手段

多様な決済手段を用意することで、顧客の購買機会を逃しません。

現金のみの対応では、キャッシュレス決済を好む顧客の購入を制限してしまうでしょう。

手持ちの現金が少ない場合でも、クレジットカードや電子マネーなどの決済手段があれば、高額商品の購入が可能です。

各種キャッシュレス決済のポイント還元や特典があると顧客の購買意欲が高まるため、追加購入の要因となり、客単価の向上につながります。

7. 優良顧客向けサービス

優良顧客向けサービスは「自分たちだけが買える」という特別感を演出することで、商品の希少性を高め、納得して購入してもらえます。

特別なキャンペーンやセールを提供すれば、さらなる購買を促進できるでしょう。

企業の売上の大部分を占めている優良顧客に対してアプローチを行うことで、効率的に売上アップが可能です。

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客単価アップに成功した企業事例3選

客単価アップに成功した企業事例を3社紹介します。

成功事例を知ることで効果的な戦略や手法を学び、自社に適用可能なアイデアを見出せます。

1. 下呂松葉

https://www.geromatsuba.com

老舗洋食レストランの下呂松葉は、地元客から観光客へとターゲットをシフトすることで客単価アップを実現しました。

飛騨牛を使用した牛カツやハンバーグ、ステーキなどの高付加価値メニューを開発し、若い観光客の獲得に成功しています。

SNSを効果的に活用し「#飛騨グルメ」「#下呂温泉」などの立地と利用動機を組み合わせたハッシュタグで情報発信を行い、観光客の集客を強化しました。

席数を80席から60席に減らし、営業時間を短縮することで効率的な運営を実現しています。

2. パパブブレ

https://papabubble.co.jp

パパブブレは、バルセロナ発祥のアートキャンディショップです。

キャンディを単なる商品として販売するのではなく、店頭でキャンディを作る職人のパフォーマンスを見せて体験として提供することで、高付加価値化に成功しました。

高単価の約1,000円のキャンディが売れているのは、アートとエンターテイメントの体験が融合しているからです。

ほかにも店舗とECサイトをシームレスに連携させたり、公式LINEアカウントを活用した会員プログラムを導入したりして顧客の利便性とロイヤルティを高めています。

3. ユニクロ

https://www.uniqlo.com/jp/ja/

ユニクロは高品質な商品を手頃な価格で提供しているのにもかかわらず、客単価アップに成功しています。

ヒートテックなどの高機能商品や限定コラボ商品を開発して付加価値を高め、エブリデー・ロー・プライス戦略と値下げコントロールを組み合わせて、適切な価格設定を行いました。

グローバル展開によるビジネスの拡大とSPA(製造小売業)モデルによるコスト削減も、高品質維持と客単価向上の両立に貢献しています。

客単価アップを成功させて経営安定を目指そう

客単価アップは経営の安定化に大きく貢献します。

アップセルやクロスセルの実践、商品単価の見直しなどが効果的です。

客単価アップのために単純な値上げは避け、付加価値の提供を心がけましょう。

顧客のニーズを理解し、適切な商品提案やプロモーションを行うことで、持続的な客単価アップと経営の安定化を実現できます。

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