集客を伸ばすには、自社商品・顧客・競合他社を知ることが大事です。
集客を伸ばす方法は多いですが、自社商品のターゲットに適していなければ集客を伸ばすことはできません。
この記事では集客で成果を出す方法5ステップと、オンライン・オフラインのおすすめ集客施策14種類を説明します。
集客が伸びずに困っているマーケティング担当の方はぜひ参考にしてください。
集客を伸ばすために必要な5ステップ
集客を伸ばす方法を5つのステップで説明します。
- 自社商品・サービスを分析する
- 顧客ニーズを把握する
- 競合他社を分析する
- 集客方法を決める
- 販売導線を作成する
集客を成功させるには、自社・顧客・競合を知り集客方法を決めることが大事です。ステップごとに詳しく説明します。
1. 自社商品・サービスを分析する
自社商品・サービスの分析には4C分析と4P分析の2つのフレームワークを使います。
4C分析 | ・顧客が感じる価値(Customer Value) ・顧客が負担する費用 / 時間など(Cost) ・購入のしやすさ / 利便性(Convenience) ・顧客とのコミュニケーション(Communication) |
4P分析 | ・商品の特徴 ・特性(Product) ・商品の価格(Price) ・流通(Place) ・プロモーション(Promotion) |
4C分析は顧客目線で自社商品・サービスの分析を行います。
4P分析は企業目線での分析です。
両方の視点から分析することで、以下のことがチェックできます。
- 商品の特徴が顧客に価値としてみなされているか
- 価格は適正か
- 流通の時点で顧客が不便を感じていないか
- プロモーションがターゲットに届いているか
2. 顧客ニーズを把握する
顧客分析を行いニーズを把握することで、顧客への理解が深まり集客に生かせます。
様々な顧客分析方法があるため、事業規模や商品の特徴に合うものを選びましょう。
セグメンテーション分析 | ・顧客の共通点でセグメント分けする ・顧客の傾向を知るための分析手法 |
デシル分析 | ・購買金額の高い順に10個のグループに分ける ・購入金額の高い顧客に集客を注力する場合に適した分析手法 |
RFM分析 | ・直近購入日 / 購入頻度 / 購入金額で顧客を分類する ・複数の商品 / サービス / ブランドを持つ企業に適した分析手法 |
CTB分析 | ・カテゴリー / テイスト / ブランドで顧客を分類する ・顧客の好みを細かく知るための分析手法 |
行動トレンド分析 | ・季節や時間帯などで顧客の行動分析をする ・季節ごとのニーズを知る分析手法 |
顧客ニーズを把握するとどの集客施策が適しているのかわかるため、集客コストを減らしたり顧客満足度を向上させたりできます。
3. 競合他社を分析する
競合他社は市場や顧客を取り合う相手のため、競合の商品・サービスや強みなどを調査しておく必要があります。
競合と差別化できれば、自社の強みを用いて集客ができます。
競合分析に使えるフレームワークは、4P分析やSWOT分析です。
4P分析は競合の商品・サービスを分析する方法であり、SWOT分析は競合の強み・弱み・機会・脅威を分析し、自社の強み・弱みとの差を知るための手法です。
競合調査を進める方法は?調査項目やフレームワークも解説4. 集客方法を決める
ターゲットに合わせて集客方法を決定します。
ターゲットは広くとるのではなく、ある程度絞って設定する方が顧客に届きやすい集客ができます。
複数の集客施策を組み合わせて顧客の熱量を上げていきましょう。
集客方法はセミナーのように短期で一気に集客するものと、SNS運用のように長期的に集客するものの2種類に分けられます。
両方をバランスよく実施し、集客が途切れないようにすることも大切です。
集客方法14種類を紹介|中小企業がマーケティングを成功させる集客のコツとは5. 販売導線を作成する
集客から販売まで一貫した導線をつくることで、離脱を防げます。
例えば「SNSからメールマガジンに登録してもらい、LPに誘導して販売する」という導線や、「ダイレクトメールにイベントの告知を入れ、イベントにて商品の説明・販売」という導線など、集客方法の組み合わせを1本の線として考えることが大切です。
集客が伸びない2つの原因
集客が伸びない理由として、ターゲットもしくは集客方法の間違いが挙げられます。
見込み顧客に自社の発信や宣伝が届いているか確認してみましょう。
1. ターゲットを間違えている
設定しているターゲットが間違っていると商品や宣伝などに興味を持ってもらえず、集客が伸びません。
ターゲットによってニーズが異なるため、間違ったターゲットに訴求しても購入に至らないのです。
自社商品・サービスの強みとターゲットのニーズが合致しているかどうかを確認し、ずれている場合はターゲットの変更をする必要があります。
2. 集客方法を間違えている
集客方法を間違うと、情報がターゲットに届きません。
集客方法は数多くありますが、適当に選んで実施すれば集客できるのではなく、ターゲットに適した集客方法を選択する必要があります。
SNS運用で集客するとしても、InstagramとFacebookではユーザー層が異なります。
ターゲットのいないところでプロモーションを行っても集客が伸びる可能性は低いでしょう。
集客に使う媒体のメインユーザー層を確認してから選択することが大事です。
オンラインで集客を伸ばす方法7選
主なオンライン集客の方法を7種類紹介します。
- ホームページ
- SNS運用
- Web広告
- MEO対策
- メールマガジン・LINE公式アカウント
- オンラインセミナー
- プレスリリース
オンライン集客は基本的に時間や場所に縛られずに集客ができます。
オフライン集客よりも比較的予算が少なく済むのがメリットです。
1. ホームページ
ホームページは基本的にSEO対策を実施して集客しますが、SNSやWeb広告などを活用しても流入が見込めます。
ホームページ内のコンテンツを増やして顧客の悩みを解決することで、キーワード検索による流入を増やします。
顧客はサイト内に貼られたリンクを辿ってLPや商品ページに入り購入するという流れを作成することで売上アップが可能です。
集客に成功しているホームページは、集客目的のページと販売目的のページの役割分担が明確で、適切なリンクによって読者を販売ページへと誘導しています。
集客ができていないホームページは、ページごとの役割が明確でなく適切なリンクもないことが多いです。
ホームページを作成する前に、販売ページに誘導する構成を考えることが大切です。
SEO集客で見込み顧客にアプローチ!メリット・デメリットと強化方法を解説2. SNS運用
SNS運用で集客するには、中長期的に投稿を継続する必要があります。
SNSだけでは販売ができないため、フォロワーを増やしてLPやECサイトなどに誘導することが必要です。
SNSキャンペーンやSNS広告を使うと短期間で多くのフォロワーが増えますが、フォローされた後にも発信を続けることで濃い見込み顧客に成長させられます。
共感してもらえる発信や役に立つ情報の投稿をバランスよく行い、興味関心を引きつけることが重要です。
フォロワーが商品を購入した後に気に入れば、口コミやシェアをしてくれる可能性もあります。
SNSによってメインユーザーの属性が異なるため、自社商品・サービスのターゲットを明確にしてからSNSを選びましょう。
SNS集客のメリットとデメリット|コツを理解して効率的なファン化を3. Web広告
主なWeb広告は以下のようなものです。
リスティング広告 | ・ユーザーの検索キーワードによって検索結果に表示される ・購入意欲の高いユーザーにアプローチ |
ディスプレイ広告 | ・Webサイトの広告枠に表示される ・潜在顧客にアプローチ |
リターゲティング広告 | ・自社サイトに訪問したユーザーに表示する ・自社商品に興味のあるユーザーにアプローチ |
SNS広告 | ・SNSのタイムラインなどに表示される ・狙ったターゲットにアプローチ |
アフィリエイト広告 | ・アフィリエイターのブログやサイトに商品を紹介してもらう ・どの層にアプローチするかはアフィリエイターの作成する記事による |
Web広告は出稿先のGoogleやYahoo!、SNSが効果測定の機能を提供しているため、数値改善がしやすいメリットがあります。
SEOやMEOが弱く、SNSのフォロワーも少ない場合でも効率よく集客が可能です。
短期的に集客ができますが、顧客を育成してファンにするには適していないため、Web広告だけでなく長期的な集客施策と組み合わせましょう。
4. MEO対策
MEO対策とは「Map Engine Optimization」の略で、Googleマップの検索結果で自店舗を上位表示させることです。
地域名を入れて検索すると、検索結果の一番上にGoogleマップが表示されその地域の店舗が表示されます。
ユーザーは商品の購入を決めていて店舗を選ぶために検索しているので、その店舗に行く可能性が高いと考えられます。
MEO対策をするにはGoogleビジネスプロフィールの内容を充実させることが重要です。
ユーザーがホームページを見なくてもGoogleマップ上に必要な情報が掲載されているため、顧客を呼び込みやすくなります。
MEO集客で来店数増加を目指す!地域密着型ビジネスが活用できるMEO対策を解説5. メールマガジン・LINE公式アカウント
メールマガジンやLINE公式アカウントは、メールやLINE配信で情報を届け顧客を育成し販売に繋げられるツールです。
メールマガジン | ・自由なデザインで配信できる ・即効性 / 開封率が低い |
LINE公式アカウント | ・即効性 / 開封率が高い ・簡単にブロックされやすい |
ホームページやSNSはユーザーに読んでもらうのを待つ必要がありますが、メールマガジンやLINE公式アカウントは自社からアプローチをかけられます。
顧客をセグメントに分けて配信先を決めたり、ステップ形式の配信で顧客の熱量を上げたりして販売に繋げることが可能です。
メールマガジンはメールアドレスの登録、LINE公式アカウントは友だち登録が必要のため、顕在顧客を集められます。
来店時やSNS、ホームページなどで登録を促し顧客のファン化を進めましょう。
メルマガ集客は読まれることがカギ!メリット・デメリットと配信のコツを解説6. オンラインセミナー
オンラインセミナーには、新規顧客の集客と既存顧客の育成の2つの目的があります。
新規顧客向けでは、悩み解決の情報提供から商品説明を行うようなセミナーが見受けられます。
セミナー参加者を少人数に分けてグループトークが可能なツールを使えば、セミナー終了後にクロージングすることも可能です。
既存顧客向けのオンラインセミナーでは、アフターフォローや商品・サービスの使い方などを説明するものが多いです。
既存顧客向けにオンラインセミナーを定期的に開催することで、顧客満足度の向上に繋がります。
オンラインセミナーはどこからでも参加できるため、開催場所に関係なく大規模集客が可能です。
7. プレスリリース
プレスリリースは報道機関に向けた新商品の告知やイベント開催の発表などのことです。
報道機関やプレスリリース配信サービスに自社を取り上げてもらうことで広範囲に集客ができます。
自社のホームページではなかなか認知されないことが多いですが、メディアに取り上げられることで認知度が短期間で向上します。
プレスリリースをメディアに掲載してもらうには、話題性や社会貢献性が必要です。
大量に届くプレスリリースのどれを掲載するかはメディアが決めるため、メディアに送れば必ず掲載してもらえるとは限りません。
また、掲載内容によっては批判的な記事として取り上げられる可能性もあるため注意しましょう。
オフラインで集客を伸ばす方法7選
集客を伸ばす施策のうち、オフラインで行える施策を7種類紹介します。
- ポスティング
- ダイレクトメール
- 折込チラシ
- セミナー・イベント
- 看板・のぼり
- マスメディア
- 紹介制度
オフライン集客は、自社や店舗のある地域に限られることから競争率が低いメリットがあります。
インターネットをあまり使わない人にも届けられるため、幅広い集客が可能です。
1. ポスティング
チラシを各家庭のポストに投下するポスティングは、実施した地域の認知拡大を期待できます。
直接届けるため視認性と即効性が高いのがメリットです。
自社を知らない潜在顧客にもアプローチできます。
ただ、ターゲットをエリアや住居形態でしか絞れず、必要のない家庭にチラシを投函してしまう可能性もあります。
配布エリアを広げれば広げるほど配布コストが高まるので、費用対効果を見極めましょう。
2. ダイレクトメール
ダイレクトメール(DM)はターゲットに直接届けられる郵便物のため、開封率が高い傾向があります。
DMを送るには住所登録が必要です。
自社商品・サービスに興味を持っている人や購入済みの顧客に対してDMを送るため、興味関心を持続させる効果があります。
セール開始の告知や誕生日や年賀の挨拶など、顧客が購入しそうなタイミングで送付するのが重要です。
DMのデザインやサイズは比較的自由が利くので、クーポンをDMと一緒に送れば購入に繋げやすいでしょう。
3. 折込チラシ
新聞の折込チラシは新聞自体に社会的信頼性があるため、チラシの信用度も高く感じられるメリットがあります。
折込チラシはエリアや配布日を指定でき、その日のうちに見る人が多いため、スーパーのセール品や新規店舗のオープン記念イベントなどの広告に有効です。
若年層の新聞購読率は減少傾向ですが、高齢者層やファミリー層は購読している家庭が多くアプローチしやすいです。
クーポンがついた広告を保存する家庭も多く、メニューを掲載しているデリバリー店のチラシなどは保存してもらうことを目的に作られていると考えられます。
4. セミナー・イベント
オフラインのセミナーやイベントはオンラインセミナーに比べて会場の準備や費用などのコストがかかりますが、直接顧客と会って話せるという大きなメリットがあります。
セミナーやイベントに来場してもらうには、SNSやホームページの告知などオンラインも組み合わせて集客をします。
セミナーのために交通費をかけて会場に来てくれる参加者は、興味関心の高い見込み顧客です。
顧客の悩みを解決したり、顧客が知りたい情報を提供したりすることで、自社への信頼度が上がり購入のきっかけとなります。
5. 看板・のぼり
看板やのぼりは地域密着型の集客方法です。
長期間設置することが多いため、チラシやDMなどの配布物に比べて更新頻度が低くコスパが良いことがメリットです。
看板やのぼりを設置することで店舗の存在を認知させられ、顧客を店舗に誘導できます。
看板やのぼりは第一印象が大事です。
常にきれいな状態に保ち、見やすく情報を絞りましょう。
6. マスメディア
マスメディアでの集客はテレビ・ラジオ・新聞・雑誌を使い、不特定多数の人に向けて実施します。
ターゲットを絞らず幅広い顧客層にアプローチするため、繰り返し宣伝することで知名度が上がるのがメリットです。
半面、細かなターゲティングができないため、宣伝を不要に思う人も現れます。
コストが高額になるため、自社商品・サービスのターゲットを広くとるべきかどうかをよく検討することが必要です。
7. 紹介制度
紹介制度は優良顧客に自社商品・サービスを知人などへ紹介してもらい、見返りにクーポンなどをプレゼントする仕組みです。
自社との利害関係のない知り合いからおすすめされることで、良い印象をもって新規顧客になってくれます。
また、自社の発信では届きにくい潜在顧客にも低コストでアプローチが可能です。
紹介制度は既存顧客が自社に対して親近感を持っていなければ、誰も紹介してくれず成果が出ません。
顧客が自社商品・サービスを満足しているか、ファンになっているかを見極めて紹介を依頼しましょう。
集客を伸ばすにはターゲットに適した方法を選ぶことが大事
この記事では、集客を伸ばすための方法や施策などについて説明しました。
集客を伸ばすには自社商品・サービスのターゲットを正しく設定し、適切な集客施策を実施することが大切です。
ターゲット設定が甘いと自社からの発信が誰にも伝わらず見込み顧客を集められないため、売上に繋がりません。
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